d_766643 花牢 - karou - vol.1
◯ 花牢 - karou -
草鞋の主は、男であった。
痩せた背中に荷を負い、細い道を下ってゆく。
その後ろを、小さな影がひとつ、ついてくる。
娘である。
着物の裾が泥に汚れていた。
男は振り返らなかった。
歩幅を緩めもしなかった。
ただ時おり、後ろの足音が途切れぬことだけを耳で確かめた。
商いの荷が遅れては困る。
それだけのことであった。
朝から歩いている。
村を出たのは霧の残る刻限で、娘の父親は土間に額をこすりつけて五両と少しの金を受け取った。
母親は奥の間に引き込んで出てこなかった。
道は山をひとつ越え、谷へ降りる。
草鞋はもう薄くなっている。
娘が転んだ。
男は足を止め、振り返り、膝の泥を払ってやった。
その手つきに荒さはなかった。
商品に傷をつける者はいない。
娘の手首は細く、指を回せば一周する。
この細さなら三味線を持たせるか、と男の指が量った。
「もう少しだ」
口の端が上がっていた。
娘はうなずき、少しだけ肩の力を抜いた。
安堵させるのも仕事のうちであった。
谷の底に、町が見えた。
川が光り、柳が揺れている。
窪地に沈んだその町は、遠目には穏やかな集落に見えた。
大門の屋根だけが、不釣り合いに立派であった。
娘の手を引いて道を下った。
その手は冷え、男の手は乾いていた。
握り慣れた大きさの手を引くことに、男の身体はよく馴染んでいた。
何人目かなどは、数えていない。
大門が近づき、番所の男に目で挨拶をした。
顔は知られている。
荷の中身については何も訊かれなかった。
門の脇を通るとき、重い香が鼻を掠めた。
伽羅であった。
甘く、暗い。
風が運んできて、風が攫っていった。
男は大門をくぐった。
仲之町通りに足を踏み入れると、下駄の音が行き交い、白粉の匂いが漂っていた。
男の目が動いた。
すれ違う女の襟足を見た。
次の女の手首を見た。
歩き方を、肌の色を。
一瞬であった。
息をするのと変わらぬ速さで、男はすべての女を仕分けていた。
娘の手を引いたまま、男は通りの奥へ歩いていった。
◯
画像サイズ:1920x1440px
◯
趣向
服装
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着物、遊郭、浴衣、和服
場所
-
野外セックス、和風、風俗、風呂
その他
-
ぶっかけ、中出し、フェラ、アナルセックス
◯
注意事項
※
登場する人物、団体はすべて架空の存在であり、この作品はフィクションです。
※
この作品に登場するキャラクターはすべて成人しています。
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