b495asgt01076 花街の女
38歳の丸城戸巌夫は生まれながらの小心者だった。
会社で部下と揉めてもいつも自分から謝ってしまう。
妻が浮気したと知っても怒ることすらできない。
妻への当てつけもあり、勝手に有休を取った厳夫は、傷心を癒そうとひとり旅に行く。
初めて乗った北陸新幹線に揺られて一路金沢へ。
古びた街並みに心を癒されていると、三十路前後と思わしき美女・さくらと出会う。
透き通るような白い肌と面長の顔が印象的で、一重まぶたが涼しげだ。
どぎまぎしながらも、誘われるがまま彼女の茶屋に行く厳夫。
優しい言葉をかけられて、全てを打ち明けるが、さくらは黙って聞いてくれた。
それどころか、「傷ついた心は、早く癒やしたほうがいいんです」と自ら帯をほどき、着物をはだけさせ……。
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